更年期障害（男性）

A 更年期障害といえば「女性の病気」とこれまで決めつけられていました。しかし、女性の更年期に相当する40〜50代の男性にも同様の症状を訴える、いわゆる「男性更年期障害」がみられ、注目されています。
主な症状としては、性機能障害（性欲低下、勃起不全、射精感の減退）、抑うつ症状（イライラ、不安、朝の無気力、焦燥感）、神経症状（不眠、疲労感、倦怠感、集中力低下）、身体症状（発汗、ほてり、関節痛、食欲不振、動悸）などがあります。

A 国立栄養研究所の報告では、60歳男性へのアンケート結果として、4割が倦怠感・肩こりなどの不定愁訴を訴え、2割の男性が女性の更年期に類似する不眠・発汗・冷えなどの症状を訴えていたとのことです。

A 性機能障害（性欲低下、勃起不全、射精感の減退）、抑うつ症状（イライラ、不安、朝の無気力、焦燥感）、神経症状（不眠、疲労感、倦怠感、集中力低下）、身体症状（発汗、ほてり、関節痛、食欲不振、動悸）などがあります。

内分泌検査（早朝空腹時採血）で、

• 総テストステロンが 250 ng/dL 未満
• 総テストステロンが 250 ng/dL 以上でも、フリー・テストステロンが 7.5 pg/mL 未満

の場合は診断できます。
また、これらに当てはまらない場合でも症状の状況に応じて治療対象となる場合があります。

A 男性更年期症状を訴える男性で、血液中のテストステロンが低値、あるいは境界領域の場合、男性ホルモンを補充して約80％で症状が改善したとの海外報告があります。そのため、男性ホルモン補充は有効な選択肢と考えられています。

ただし、造精機能障害（不妊リスク）が副作用としてあり、将来お子様を望む場合は行えません。また、男性乳がん・前立腺がんの既往がある方には禁忌です。

男性ホルモン補充療法としては、2〜4週間ごとの注射剤（保険適用）があります。

また、自費診療にはなりますが、当院では経皮吸収ジェル剤（5％テストステロン・ゲル：1UPフォーミュラ）も選択できます。ジェル剤は注射剤と同等の効果で、副作用が少ない優れた治療薬です。

当クリニックでは必要に応じて、注射剤やジェル剤と併用して漢方薬・サプリメントの提案も行っています。

A 最も代表的な症状は性欲低下・勃起不全（性機能障害）です。
その後にうつ状態、不眠、倦怠感などの身体症状が続くことがあります。
また、女性の更年期と同じくホットフラッシュや多汗が生じる場合もあります。

A 勃起不全（ED）は40代以上の男性の半数以上が何らかの症状を持つといわれています。
現在、バイアグラ、レビトラ、シアリスの3種類が治療薬として処方されます。バイアグラは不妊治療として保険適用があります。

これらはいずれもNO活性を促し血管を拡張して血流を増やすことで勃起力を高める薬剤です。

● バイアグラ
効果発現に約1時間。空腹時の服用が推奨されます。

● レビトラ
・15〜20分で効果が出る即効性
・食事やアルコールの影響を受けない
・他剤が効かなかった方にも約50％で有効という報告もあり

● シアリス
・効果発現には1〜3時間
・効果持続は24〜36時間と長い
・自然な勃起の再現で、作用はやや穏やか

下記に3薬剤の比較をあげておきます。

ED治療薬の比較：シアリス・バイアグラ・レビトラ

特徴	バイアグラ	レビトラ	シアリス
成分名	シルデナフィル	バルデナフィル	タダラフィル
効果発現時間	約30～60分	約30～60分	約1～3時間
持続時間	約4～6時間	約5～10時間	約24～36時間
食事の影響	強く影響あり（特に脂肪）	やや影響あり	ほとんど影響なし
自然な性行為	タイミングを計る必要あり	タイミング調整が必要	比較的自然なタイミング可能
特徴	初期に登場した代表的な薬	即効性が比較的強い	効果が長く続くのが特徴