検査について

必要なタイミングで必要な検査を。
可能な限り院内で完結できるように。

医療設備

小池レディスクリニックで行う検査について

小池レディスクリニックでは、診療に必要な検査を基本的には全て院内で受けていただけます。もし健康診断等で同じ検査がすでに実施済みであれば、結果をお教えください(できれば、結果をご持参ください)。明らかに再検査の必要性がある場合を除き、当院での検査は省略させていただきます。

低用量ピルを内服されている患者様の定期検査

低用量ピルを内服中な患者様には、1年に1回、内診(超音波検査、子宮頸がん検診、性感染症(性病)、腟培養(おりもの))、乳がん検診、血液検査を行い、健康状態を管理します。 また、来院ごとに問診・体重(自己測定)や血圧の確認などを行います。

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低用量ピルを内服する際、処方する医療機関で「必須検査」とされているのは体重測定と血圧測定のみです。

しかし、全てのピルの添付文書(医療従事者向けの説明書)にはこのように書いてあるのをご存じでしょうか。

「乳癌の検査は、患者に自己検診を行うよう指導すること。」
「1年に1回以上、子宮・卵巣を中心とした骨盤内臓器の検査を行うこと。また、1年に1回、子宮頸部の細胞診の実施を考慮すること。」

一度ご自身の内服しているピルについて検索してみてください。「重要な基本的注意」の項目に必ず書いてあるはずです。

もしご存じでなかった場合、それは患者様の責任ではありません。

添付文書に書いてあるのは、ピルを処方する側の医師に説明する責務がある項目です。

つまり、ピルを処方する医師は、これを患者様に説明していなければならないはずです。

ところが、残念な事に、これについては日本国内で徹底されているとは言えず、簡単なweb問診のみで何年も漫然とピルを処方されている、というパターンもあります。

ピルは薬局等で「患者様の希望で買うことができる」市販薬ではありません。「患者様が使ってもよいか・継続しても良いかを医師が判断」し「処方」する薬です。「処方」には「医師の診察」が必要です。なぜなら、市販薬と違い、「医療用の薬剤」は「患者様によっては非常に重篤な副作用が出てしまうリスクがある」からです。医師は「処方」する以上は患者様の健康・安全に責任を持たなくてはなりません。

小池レディスクリニックを受診される患者様の中には「検査が多い」と思われる方もおられるかもしれません。実際に「ピルを出してほしくて来ただけなのに、乳がん検診なんて、今まで聞いたことがない」と言われる患者様も多いのですが、上記の事実をお話しすると驚かれます。

当院が行っているのは「安全にホルモン剤を続けるために、本来行われるべき検査」なのです。私たちは女性ヘルスケアの専門家として杜撰な健康管理はいたしません。

小池レディスクリニックでは、年に1回は必ず上記の検査に加え、「推奨検査」とされている性感染症(性病)検査、血液検査を実施できるようにスケジュールを組んでおります。従って、受診を続けていただける限り、自動的に必要な検査が全てカバーできる仕組みになっています。

もちろん、必要となる検査は患者様ごとに違います(例えば、性交渉が未経験であれば、子宮頸がん検診や性感染症検査は必要ありません)ので、患者様ごとに最適化した内容になっております。

がん検診の結果などで、精密検査が必要な場合には提携先に受診していただく必要はありますが、乳がん検診も含め全て院内で完結することができます。

更年期以降(特にホルモン補充療法中)の患者様の定期検査

ホルモン補充療法中の患者様には、1年に1–2回、内診(超音波検査・子宮頸がん検診・子宮体がん検診・腟培養)・乳がん検診・骨密度測定・心電図検査・血管年齢測定・採血を行い、健康状態を管理します。

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更年期・閉経後の女性ホルモンの低下は、様々な病気の原因の一つになります。

そして、更年期よりも、実はそれ以降の人生への影響が大きいものもあります。

ホルモン補充療法はこれをある程度改善してくれますが、残念ながら万能の治療法ではありません。やはり、定期検査による健康管理を行い、必要があれば、その都度別の治療を組み合わせていく必要があります。

症状の問診は基本ですが、小池レディスクリニックでは、それに加えて骨密度、動脈硬化の評価(血管年齢)、心電図、採血(特に生活習慣病関連や甲状腺機能)を行っています。検査値で異常がある場合には、追加で甲状腺超音波検査や頸動脈超音波検査も行っております。

また、特にホルモン補充療法を行っている場合には内診による子宮がん検診(子宮頸がん・子宮体がん)、乳がん検診は必須とされており、こちらも漏れがないように実施しております。

正しくホルモン補充療法を行えていれば、子宮がんのリスクは上がらず、乳癌リスクもほとんど変化しません。方法によってはむしろリスクを下げることすらできるとされています。

しかし、リスクは0になるわけではありません。実際、年に数例は残念ながらこうした癌を発症されている方もいらっしゃいます。

頸動脈が細くなっていたり、甲状腺やその近くにある副甲状腺の異常がある方もいます。しかし、綿密な計画を立てて検査しているため、早期に発見することに成功しております。

例えば、子宮体がんでああれば超音波で腫瘍が確認できないほど初期のうちに発見することができ、手術も最小限で済むことが多いです。

子宮体がんに関しては、初期の段階で完全に取り去ることができれば、治療終了後に再度ホルモン補充療法を安全に行うことができることもわかっておりますので、早期発見は特に重要です。

このように、小池レディスクリニックで安全に治療を行うために実施している検査は、同時にほかの病気の発症を早いうちに見つけ、致命的になる前に治療に移ることを可能にしているのです。

性感染症(性病)検査

性感染症は性交渉によって感染する病気であり、性行為を1度でも経験していれば、誰でも感染している可能性のある病気です。極めてまれですが、銭湯の椅子などから感染するケースも報告されており、「自分だけは大丈夫」というものではありません。 小池レディスクリニックでは、以下のような性感染症の検査を取り扱っています。

検査結果に要する時間
  • 淋菌/クラミジア PCR検査:検査日の翌診療日の朝
  • マイコプラズマ・ジェニタリウム/トリコモナス PCR検査、腟培養検査、採血による性病検査 (梅毒、HIVなど):検査の3~4日後
内診室で行う検査
  • 淋菌/クラミジア PCR検査
  • マイコプラズマ・ジェニタリウム/トリコモナス PCR検査
  • 膣培養(淋菌・トリコモナス・カンジダ等)
  • 尖圭コンジローマ
  • 性器ヘルペス
処置室での血液検査
  • 梅毒 定性検査(現在の感染の有無を確かめる検査)
  • HIV(エイズウイルス)検査
  • (B型・C型)肝炎ウイルス検査(抗原検査/抗体検査)

性感染症(性病)について

性感染症は自分だけ治療すればよいというものではありません。

パートナーも同時に診断・治療を行わなければ、ピンポン感染といって、再感染・発症をお互いに繰り返すことになります。

男性の場合は泌尿器科や性病科、皮膚科などで検査・診断することが一般的ですが、小池レディスクリニックでは、以下の検査については男性も尿検査での診断・治療が可能です。また、血液検査で診断できるもの、視診で診断できるもの(尖圭コンジローマなど)は、性別に関係なく診断・治療が可能です。

「淋菌/クラミジア PCR検査」
「マイコプラズマ・ジェニタリウム/トリコモナス PCR検査」

不妊治療の検査について

不妊症の原因は男性と女性、それぞれにあります。その割合は男性:女性=4:6、あるいは5:5と言われており、不妊治療を行うにあたっては、双方が検査をする必要があります。 大阪府では双方が検査した場合、期限内に申請すれば1回に限り5万円の助成金が出ますので、ぜひ活用してください(助成金の額は市町村によって異なります)。

男性不妊について

男性不妊の場合は射精障害がある場合、精子の質に問題がある場合、精子の数に問題がある場合などがあります。

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射精障害については様々な原因がありますので、泌尿器科的診察・検査が必要な場合があり、この場合は泌尿器科にご紹介させていただきます。当院では原因の一つであるED(勃起不全)に対する治療は可能です。

検査につきましては、当院では精子の質や数について精液検査を行い、サプリメントのご紹介や人工授精の必要性についての判断、あるいは生殖補助医療(体外受精や顕微授精など)が必要と判断した場合は、提携医療機関などへのご紹介をさせていただいております。

※精液検査は外注検査になり、時間を決めて検査会社の担当者が取りに来られるというシステムの関係上、キャンセルや日時の変更を希望される場合は可能な限り早めにお知らせください。

女性不妊の検査について

女性不妊の場合、まず原因の特定をしなければなりません。
女性ホルモン関連(脳や卵巣)の問題である場合。卵管の問題である場合。子宮の問題である場合。

これらを確認するためには、女性ホルモン関連の検査、性感染症(性病)検査、超音波検査が最低限必要です。必要に応じて、卵巣予備能の検査(AMH)も行います。

更に、不妊治療を進めていく中で、卵管の通過性の確認や子宮内のポリープなどの確認を目的としたソノヒステログラフィ(SHG)も提案させていただきます。

女性ホルモン関連の検査(クリックで表示)

女性の不妊症の原因は、多くの場合、排卵がうまくできない「排卵障害」が背景にあります。排卵障害がある方の場合、生理周期の不順が背景にあることが多いです。

こういった方に不妊治療をどのように進めていくかを考えるうえで、「超音波検査」で卵巣や子宮の状態を確認し、「女性ホルモン関連の検査(採血)」を行うことは重要です。女性ホルモンは生理周期によって1カ月の間に大きく変動し、最大値などは個人差がありすぎてなかなか評価ができません。そのため、生理が来て2~5日目の「ホルモン基礎値」の評価を血液検査で行います。

この時は、卵巣から出る女性ホルモンや、そこへ指令を出す脳の下垂体ホルモン、下垂体へ指令を出す脳の視床下部のホルモン分泌に影響する甲状腺関連のホルモンやプロラクチン(乳腺刺激ホルモン)、テストステロン(男性ホルモン)の量を測定します。

ソノヒステログラフィ(SHG)について(クリックで表示)

ソノヒステログラフィ(SHG)は子宮の中に生理食塩水を注入し、同時に経腟超音波で子宮や卵管を確認する検査です。

子宮の中に水が入ることで、通常の超音波では発見が難しかった子宮内の筋腫やポリープを明瞭に確認できるほか、子宮からつながっている卵管の中を水が通過している様子を確認することで、卵管が詰まっていないか、狭くなっていないかなどを確認することができます。この検査は、内側から子宮や卵管を水で押し広げる形になりますので、少し痛みを伴います。小池レディスクリニックでは検査前に少しでも痛みを和らげつつ、検査の効果も最大に得られるように子宮や卵管の痙攣を抑える注射を打ってから行います。

また、ソノヒステログラフィは卵管を内側から押し広げ、かつもし障害物などがあった場合はそれを生理食塩水が除去する可能性があり、実際にソノヒステログラフィを行った後は妊娠率がやや高くなるとされています

AMH検査について(クリックで表示)

AMH(抗ミュラー管ホルモン)は、「現在の卵巣機能を測定する検査」として知られています。

もともと、AMHは卵巣の中にある前胞状卵胞というやがて発育して卵子を放出するものから放出されるホルモンで、不妊治療で排卵刺激をした際にどれくらい排卵できるか、という能力を測定する検査です。更に、「多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)」の患者様ではAMHが通常より高くなったりと、実際はもう少し複雑です。

だんだん話が難しくなってきましたが、卵巣機能が衰えてくるとAMHが低下してくるのは事実ですので、おおむね「AMH=現在の卵巣の機能を数値化したもの」という理解で良いでしょう。AMHは、女性ホルモンと違って、生理周期によって変化しませんので、いつでも血液検査で確認できます。

ただし、AMHは先程書いたようにそもそも排卵する能力を表す検査ですので、その結果が良くても、あるいは悪くても、必ずしもそのまま妊娠に直結するわけではありません。卵子の「質」はまた別の問題になります。AMHは個人差の大きい数値ですので、40歳の人でも20歳代の人並みということもあります。しかし、これは卵子の能力が同じというわけではありません。卵子の入っている卵胞のもとになる原子卵胞はお母さんの体の中にいるときに作られ、その後は一切作られません。毎日新しく作られている精子とは違う点です。

そのため、40歳の人は簡単に言えば卵子も40歳です。毎年少ないながらもダメージを受け続けますのでどうしても20歳の卵子に比べ劣化してしまいます。逆に、AMHが大きく低下してしまう「早発卵巣不全(POI)」と診断されてしまった方の場合、仮にその方が20歳代であれば、卵子の年齢自体は20歳代なので、排卵、もしくは採卵さえできれば妊娠の可能性は高くなります。

子宮がん検診について

子宮頸がん
子宮頸がんは、特に20-30代で女性のがんの罹患率が最も高く、30代後半から40代にかけて増加するがんです。高齢になってから発症するパターンもあるので、少なくとも2年に1回、罹患率が1番である20-30代では1年に1回検診を受けるのが望ましいとされています。また、ホルモン療法中も1年に1回以上の検査が推奨されています。
子宮体がん
子宮体癌は50歳以降、特に閉経後から増加してくる癌で、20代から30代前半での罹患はまれです。子宮体癌検診は、通常は不正性器出血等の症状がある場合に有効な検査とされています。 しかし、ホルモン補充療法中の患者様に関しては症状がなくても1年に1回以上検査することが推奨されており(ホルモン補充療法ガイドライン)、当院でも定期検査に組み込まれております。
子宮がん検診の流れ(クリックで表示)
内診室へご案内

下着を脱いで内診台にお座りください。内診時に汚れないよう、服がお尻より下にはみ出ないようにしてください(可能な限りこちらでも確認して申し上げます)。

超音波検査や性感染症(性病)検査、膣培養検査(おりものの検査)などが同時にある場合は先にそれらを済ませたあと、子宮頸がん検診を行います。子宮頸部を綿棒でこするだけの検査です。一般的には痛みを感じることはほとんどありません。

必要な方についてはその後、子宮体がん検診を行います。この検査は子宮の奥までブラシを入れて中の子宮内膜をこすってくる検査のため、なるべく痛みが少なくなるよう工夫して行いますが、痛みを伴うことが多いです。

検査結果につきまして外注となりますので、1~2週間後に説明させていただきます。

乳がん検診について

20歳代や30歳代では子宮頸がんが最も多いですが、乳がんは30歳代には2番目に多いがんとなり、40歳~60歳代までは最多となります。それ以降は大腸癌などに罹患率は譲りますが、高齢であっても罹患率は高いです。

一方、ピルやホルモン補充療法はそれ自体が乳がんを発症させるわけではありませんが、微小な乳がんがすでにあった場合はそれを大きく発育させてしまう可能性があるため、定期的な検診が必要です。当院でホルモン剤を処方中の方は、定期的に乳がん検診を行うように計画させていただいております。「オンライン診療等、他のところでホルモン剤を処方されているけれど、乳がん検診はしていなかった」という方も、乳がん検診だけ当院で行っていただくことはもちろん可能です。

当院での乳がん検診は超音波検査(イメージ図のような状態で行います)を中心とし、視診・触診がセットになっております。

乳がん検診はマンモグラフィが有名ですが、40歳未満の乳腺濃度が濃い方(高濃度乳腺)や、40歳以上でもホルモン補充療法を行っている方ではむしろ超音波検査の方が異常を発見しやすいこと、疼痛もないことからこの検査法を採用していますが、マンモグラフィで発見できない異常を超音波検査で発見できるように、超音波検査で発見できない異常をマンモグラフィでは発見できることがあります。より検診の精度を高めたい方には、健康診断の際などにマンモグラフィでの検査を入れられることをお勧めします。

昔は単独でも検診として行われていた視触診は、現在では「単独で行う意味はない」とされています。

しかし、「マンモグラフィや超音波検査とセットで行う場合は意義がある」とされており、当院では採用しております。実際、「超音波検査で正常組織との見分けがつきにくい乳腺の異常を触診で発見する」こともあります。

当院での乳がん検診の流れ(クリックで表示)
(1)入室

診察室に入室していただくと、ご本人確認のあと、医師もしくは看護師より「本日は乳がん検診があります」という説明があり、診察室の照明が消灯します。

これは超音波検査をより正確に行うためのものです。但し、隣にある内診室側の電気は点灯したままで、同時に内診室での超音波検査がない限り完全に消灯した「真っ暗」状態にはなりません。おそらく「やや暗い」程度に感じられると思います。

当院では乳がん検診全体の精度を上げるため、超音波検査をメインとしつつ、視診による乳房の左右差の比較・確認や触診による腫瘤の有無や圧痛(押した時の痛み)部位の位置の確認を行います。異常がある場合は、乳腺外であっても超音波検査で確認します。そのためには「真っ暗でない方が正確」ですし、そもそも「眼への負担」から、超音波検査は「超音波検査に支障がないレベルで明るい部屋の方が良い」とされています。

(2)検査の準備

電気が消灯したらベッドに移動いただき、カーテンを閉め、(どうしても服を脱がなければならない場合を除き)服と下着を上に押し上げて両方の胸を出していただきます。服を脱いだり、検査着に着替えたりといったお手間はできるだけ必要ないようにしておりますので、「最近、腕が上がらなくて着替えにも苦労している」という方でも安心です。

必要に応じ、看護師が準備のお手伝いをします。また、ワンピースを着ている場合には横になった後、胸から下はタオルをかけるなど、必要以上に肌が見えないよう配慮させていただきます。

その間、検診に必要な事務作業を行う看護師が診察室に1名入りますがカーテンの外側で、検査を行うのは医師と看護師が1名ずつとなります。

(3)視診・触診

医師がカーテンの中に入り、診察が開始します。乳腺はわきの近くまであるので、乳腺組織を伸ばしてしっかり診察できるよう、患者様には両腕を挙げてバンザイの姿勢になっていただきます。腕が上がらないなどの方は、お申し出ください。押し上げた服は看護師が枕元に立って支えさせていただきます。

医師は、視診でまず左右差や表面の異常がないかを確認した後、触診で乳房の異常を確認します。「乳房の触診」と言うと「胸を揉まれるの!?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、触診は乳房を直線的に押さえる、あるいは押さえながら「の」の字状に手を動かす、という動作になります。基本的にはこのように「押さえる」動作になります。明らかな腫瘤を触知、あるいは超音波で確認した後に良性・悪性の判断を総合的に行うため、可動性(動くかどうかなど)を確認する場合に限り、「腫瘤をつまむ」という動作になることはあります。

医師からは触診しながら「痛いところはないですか?」と随時質問しますが、もし、触診中に痛みなどを感じた方はその時点で教えてください。その部分に「嚢胞」など良性の病変が存在する可能性があります。

また、乳房の触診は、「(医師がより鋭敏に知覚できるため」できれば素手が望ましい」とされております(近年の医療裁判でも確認されました)ので、当院では「素手」での検査を行っております。

(4)超音波検査

左右の乳房を片側ずつ、横方向・縦方向などにプローブ(超音波の器械)を動かし、乳房全体を網羅的に超音波で検査します。この際、検査していない側の乳房は覆わせていただいております(イメージ図)視触診で異常があったり、患者様から疼痛などの異常の訴えがあったところは乳腺外であってもしっかりと確認させていただきます。

また、明らかに腫瘤があった場合などは上記のように再度触診で確認することがあります。

(5)検査終了・説明

検査が終了し、医師がカーテンから出ます。照明が点灯し、服をお直しいただき(必要に応じ、看護師がお手伝いします)、診察室の椅子に移動していただきます。

医師がその場で結果を説明します。必要に応じ、精密検査のご紹介などを行います。

※検査について不安のある方へ

プライバシー配慮の運用を行っています。他施設での結果をご持参いただければ当院検査を省略可能です。

血圧計

自動で血圧を測定する装置です。
生活習慣病でもある高血圧症は様々な他の病気に影響しますし、ピルを内服中の方では血圧のチェックが必須になっておりますので、診察を受ける際にはこちらで血圧を測定後、結果を受付にお渡しください。

血圧脈波検査/足関節上腕血圧比検査

いわゆる「血管年齢」や「血管の詰まり具合」を確認する装置です。

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両手首・両足首に血圧計を巻き、四肢の血圧を同時に測定します。

動脈硬化の程度を確認することは、更年期以降の女性にとって非常に重要です。特に閉経後は女性ホルモンの欠乏によって動脈の内側にある「血管内皮」の構造が変化(リモデリングと言います)してしまい、10年以内にホルモン補充療法を開始すれば元の状態に戻りますが、その後は元に戻らなくなってしまうとされています。

血管が固くなるだけでは特に症状がありませんので、気づかないうちに動脈硬化は進んでしまいます。女性では65歳ころには平均的に動脈硬化となり、脳卒中や心筋梗塞のリスクなどが上昇してしまいます。

小池レディスクリニックではホルモン補充療法をご提案する一つの基準や、開始後の管理のため、定期的にチェックし、必要に応じて頸動脈エコーを行ったり、循環器内科・脳外科等へのご紹介をさせていただいております。

甲状腺超音波検査について

採血で甲状腺機能異常が確認できた患者様や、甲状腺腫瘤で経過観察中の患者様に対して行う検査です。

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乳がん検診と同様に診察室のベッド上で行います。首(のどのあたり)に直接超音波を当てて検査しますので、首周りを覆うような服でなければ、服を脱いだりする必要はありません。悪性腫瘍を疑ったり、大きな嚢胞(水たまり)を認めた場合など、必要に応じて耳鼻科等へご紹介させていただきます。

頸動脈超音波検査について

動脈硬化が強く疑われる患者様に対し、脳梗塞のリスクを早期に発見し予防する目的で行う検査です。

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頸動脈超音波検査は血圧脈波検査などで高度の動脈硬化が疑われた患者様に対して行っております。

仮に足関節上腕血圧比検査で全身の血管の詰まりが無さそうでも、心臓から送り出されたれたばかりの勢いのある血流が乱流を起こしやすい頸動脈周辺では血管壁の中にプラークというコレステロールが沈着してできる塊ができやすくなります。プラークは動脈硬化の原因の一つですので、高度な動脈硬化のある方の場合は既にできている可能性が高いです。

プラークの中には不安定性プラークと言って、塊がちぎれて飛んでいき、脳の血管に詰まってしまうことで重篤な脳梗塞を起こす原因になるものもあります。頸動脈超音波検査では、これらの評価を行います。明らかに頸動脈が狭くなっている患者様、大きなプラークや不安定性プラークなどを認めた患者様には脳神経外科等にご紹介させていただくこともあります。

心電図検査

高血圧・糖尿病・更年期障害などでみられる動悸や不整脈などの心臓機能の検査を行い、適切な治療に役立てます。

骨密度測定検査

骨密度を測定し、骨年齢や骨粗鬆症になっているかどうかを知ることができます。閉経後に女性ホルモンがなくなると、急激に骨密度が低下し、腰痛、膝痛の原因になります。更年期以降の女性には大切な検査の一つです。

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女性の骨密度は17-20歳で人生最大となった後、更年期に差し掛かる45歳頃まではそのレベルが維持されます。しかしその後は1年に約1%、閉経後しばらくは1年に2%という速度で骨密度は低下し、その後も1年に0.5%程度の割合で減少し続けます。その結果、75歳頃には半分以上の女性が骨粗鬆症と診断される20代平均の70%値を下回ってしまいます。